ニュースの疑問

能登半島地震後の豪雨で広がる泥の層。珪藻土が流出?珪藻土の地形はどのようにできる?【図解/Podcastで解説】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ちーがくん
ちーがくん
はかせ!能登半島の珠洲市沖で、海底に泥の層が広範囲に堆積していることが確認されたそうです。去年9月の豪雨によって流れ出た可能性が高く、生態系への影響が懸念されています。
はかせ
はかせ
深刻な問題じゃな。能登半島地震で崩れた山肌の土砂が、豪雨によって川から海へ流れ込んだと考えられておるな。特に、能登半島には珪藻土が豊富に分布しておるから、こうした土砂の流出が海底環境に大きな影響を与える可能性があるんじゃ。ここでは珪藻土の大地のでき方について説明するぞ。
はかせ
はかせ
珪藻土とは、植物プランクトンの珪藻の殻が化石化したもので、能登半島の75%がこの珪藻土からなると考えられておるんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
珪藻が水面に大量発生して太陽光を遮ると、光合成ができなくなって死滅してしまい、その死がいが地殻変動により隆起することで、能登半島のように珪藻土でできた地形になるんですね!珪藻土って、吸水性や耐火性があって七輪などにも使われるって聞いたことがありますが、それが海に流れ出るとどんな影響があるんでしょうか?
はかせ
はかせ
珪藻土が海に流れ込むと海底の酸素が不足し、生物が住みにくい環境になってしまう。実際、今回の調査では、泥の層がある場所では魚などの活動がほとんど見られなかったそうじゃな。
ちーがくん
ちーがくん
それは大変ですね…。海の生き物たちが住めなくなると、漁業にも影響が出そうです。
はかせ
はかせ
まさにその通りじゃ。特に、珠洲市沖のような漁業が盛んな地域では、こうした環境変化が漁獲量に影響を与える可能性があるんじゃよ。研究チームは今後も調査を続けるようじゃが、長期的な対策も必要になりそうじゃな。
ちーがくん
ちーがくん
地震や豪雨といった自然災害による影響が、こうして時間が経ってからも現れるのですね。私たちも環境の変化に目を向けていかなければいけませんね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考文献

珠洲沖合の海底に泥の層堆積 豪雨の影響か 生態系への影響懸念 | NHK

地学系大学院生ブロガー/気象予報士
ちーがくん
地学教育を普及させるために文系コースから高3で理転した大学院生です。大学では地球科学を専攻し、現在は気象系の研究室に所属しています。地学教育の空洞化を食い止めるために、当ブログを運営しています。このブログを通じて、地学教育の実態や、地学の魅力をお伝えしていきます!
\ Follow me /