ニュースの疑問

南海トラフ巨大地震の新たな被害想定を3月末に公表へ。30年以内発生確率80%と合わせて解説【図解/Podcastで解説】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ちーがくん
ちーがくん
はかせ!南海トラフ巨大地震の新たな被害想定を、2025年3月末に公表するそうです。南海トラフ巨大地震って、どれくらいの被害が予想されているんですか?
はかせ
はかせ
2012年に発表された想定では、最悪の場合、死者32万3000人建物の全壊・焼失が約238万棟避難者が最大950万人経済被害は220兆円とされておるな。
ちーがくん
ちーがくん
最悪の場合、死者32万3000人!?
すごい被害規模ですね…。
はかせ
はかせ
そうじゃな。しかしこれは今から10年以上前の2012年の想定じゃ。現在は津波対策や耐震化が進んだことで、前回の想定より被害は少なくなる可能性もあるんじゃよ。今回の見直しでは、新たに「災害関連死」や「半割れ地震」の被害も想定するそうじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
災害関連死」は、避難生活などで体調を崩して亡くなってしまうことですよね。近年の災害でも相次いでいますね。
半割れ地震」って何ですか?
はかせ
はかせ
南海トラフの東側(東海・東南海)と西側(南海)が時間差で別々に発生する地震のことじゃ。過去には1944年の東南海地震1946年の南海地震が2年の間に発生した例がある。
ちーがくん
ちーがくん
時間をあけて発生するパターンもあるんですね!じゃあ、一度大きな地震が来ても「もう大丈夫」とは限らないんですね…。
2025年1月1日の計算では、南海トラフ巨大地震の発生確率が「70~80%」から「80%程度」に引き上げられたそうです。どうしてそのような引き上げがあったんでしょうか?
はかせ
はかせ
南海トラフ巨大地震を含む地震の発生確率は、政府の地震調査委員会が毎年計算しておるな。これは地震が発生しなければ時間が経つほど発生確率が高まるから、何ら不思議ではないんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
もともと「70~80%」だった確率が「80%程度」になっただけで、10%も上がったわけではないんですよね?
はかせ
はかせ
その通りじゃ。ただ、80%という数字は、いつ地震が起きても不思議ではないレベルなんじゃ。発生が切迫していると考えて、防災対策を進めることが大事じゃな。

参考文献

南海トラフ巨大地震 国は新たな被害想定を3月末めどに公表へ | NHK

地学系大学院生ブロガー/気象予報士
ちーがくん
地学教育を普及させるために文系コースから高3で理転した大学院生です。大学では地球科学を専攻し、現在は気象系の研究室に所属しています。地学教育の空洞化を食い止めるために、当ブログを運営しています。このブログを通じて、地学教育の実態や、地学の魅力をお伝えしていきます!
\ Follow me /