空の疑問

【地球の大気構造はどうなっている?】対流圏・成層圏・中間圏・熱圏を図解でわかりやすく解説!

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ちーがくん
ちーがくん
はかせ!山に登ると標高が上がるほど気温が低下しますよね?
ということは上空に行けば行くほど気温は低下していくんでしょうか?
はかせ
はかせ
確かにわしらが普段生活している「対流圏」と呼ばれるところでは上空ほど気温が低いな。しかし対流圏よりもさらに上空に行くと、実は上空ほど気温が高い領域が出てくるんじゃよ。
今回はそんな大気の層構造について解説するぞ!

大気が存在する領域である「大気圏」

この大気圏は一体どのような構造をしているがご存知ですか?

大気圏は上空まで一定ではなく、それぞれ性質の異なる大気が存在しているんです!

今回はそんな大気の構造の不思議について、モルモットたちと一緒に学んでいきましょう!

大気の層構造は4層に分かれる!

はかせ
はかせ
まずは大気の層構造について解説するぞ。
大気の構造は上空に向かって「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」という構造をしているんじゃ!
ちーがくん
ちーがくん
上空に向かって「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」ですか?
初めて聞きました!
はかせ
はかせ
それぞれに対応する高度と特徴的なものを図に示したぞ。まず押さえておいてほしいのが各層と高度との対応関係じゃ。
地上から高度およそ10kmまでが対流圏、10-50kmが成層圏、50-80kmが中間圏、80km以上が熱圏に対応するんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
この高度を境に大気の性質が変わってるってことですよね!
はかせ
はかせ
そういうことじゃ。さらに各層の上端の、層と層の境目のことを圏界面と呼ぶことも覚えておいてほしい。
対流圏と成層圏の境界を対流圏界面、成層圏と中間圏の境界を成層圏界面、中間圏と熱圏の境界を中間圏界面と呼ぶぞ!
ちーがくん
ちーがくん
それぞれの境界では、下層側の名前が圏界面の名前になるんですね!
はかせ
はかせ
そうじゃな。対流圏と成層圏の境界では、下層側である対流圏からとって対流圏界面と呼ばれるんじゃ!

対流圏と成層圏の特徴

はかせ
はかせ
ここからは各層の温度変化も交えつつ、より詳しくみていくぞ。
まずは対流圏と成層圏じゃ。
はかせ
はかせ
対流圏は高度およそ10kmまでで、ちょうど飛行機が飛ぶ高さより少し上空までが対流圏じゃ。
ちーがくん
ちーがくん
飛行機に乗る時には全く意識していませんでしたが、飛行機はこの高さを飛んでいるんですね!
はかせ
はかせ
そうじゃな。赤の太線で示したのは温度変化じゃ。
これを見てもらえばわかるように、上空ほど気温が低下しているんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
最初に僕が言っていた「山に登ると標高が上がるほど気温が低下する」の通り、上空ほど気温が低下していますね!
はかせ
はかせ
しかし、この特徴は成層圏に入ると変化するんじゃ。
成層圏といえば25kmオゾン層がある。また気象庁が大気観測のために用いているラジオゾンデが破裂する高度がおよそ30kmじゃぞ。
ちーがくん
ちーがくん
あれっ、ほんとだ!上空ほど気温が低下するどころか、むしろ気温が上昇してますよ!?
一体何が起きているんですか?
はかせ
はかせ
「【図解で簡単に解説!】オゾン層とは?どのようにしてできた?」で解説したオゾン層の役割を思い出してほしい。
オゾン層は生物にとって有害な紫外線を吸収してくれているんじゃ。このオゾン層が太陽光に含まれる紫外線を吸収する際に熱エネルギーを生じるため、上空ほど気温が上昇しているんじゃよ。
ちーがくん
ちーがくん
なるほど!そういうことなんですね!

中間圏と熱圏の特徴

はかせ
はかせ
次に中間圏と熱圏の特徴も見ていくぞ!
はかせ
はかせ
中間圏は高度50-80kmに対応している。
中間圏では、夜光雲と呼ばれる特殊な雲が発生するんじゃ。
日の出前や日没後、高緯度側の夏半球で見ることができる現象なんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
うわ!すごくきれい!
僕が知ってる雲はせいぜい高度10kmとかそのくらいだったので、ものすごい高さの雲なんですね。
はかせ
はかせ
この夜光雲は地球上で最も高い高度にできる雲といわれておるぞ。
ちーがくん
ちーがくん
温度変化を見ると、僕たちがいる対流圏と同様、上空ほど気温が低下していますね!
やっぱり上空ほど気温が低下してる方が納得がしっくりくるんですが、熱圏を見ると…
はかせ
はかせ
上空ほど気温が上昇しておるんじゃな。
ちーがくん
ちーがくん
熱圏の中の高度80-100kmほどは流星が光る高度ですよね!
以前「【図解でわかりやすく解説!】流れ星の正体と光る仕組み」で教わったので覚えています!
【大気圏に突入】流れ星の正体と光る仕組みとは?図解でわかりやすく解説! 流れ星が流れる間に3回お願いごとを唱えれば叶うといわれている神秘的な流れ星。 その流れ星の正体は何か、どうして光っ...
はかせ
はかせ
そうじゃな。それ以外にもオーロラが光るのもこの熱圏じゃ。
熱圏で上空ほど気温が高いのは、成層圏同様に紫外線が関係しておる。
ちーがくん
ちーがくん
熱圏の気温上昇も紫外線が関係しているのですか!
はかせ
はかせ
そうじゃ。熱圏では窒素や酸素といった空気中の粒に紫外線がぶつかることで、ここでも熱エネルギーが生じているんじゃよ。
ちーがくん
ちーがくん
そうなんだ!だから熱圏でも成層圏同様、上空ほど気温が上昇しているんですね!

まとめ

はかせ
はかせ
今回は、大気の層構造について解説したぞ。
日常生活を送っている上では気が付くことはないが、実際には上空にはこのような複雑な大気の層構造が広がっているんじゃよ。
ちーがくん
ちーがくん
大気の層構造ってもっと単純だと思っていたら、想像以上に複雑でびっくりしました!僕たちはこの性質の異なる大気に守られていたんですね!
はかせ!今日はありがとうございました!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

地学系大学院生ブロガー/気象予報士
ちーがくん
地学教育を普及させるために文系コースから高3で理転した大学院生です。大学では地球科学を専攻し、現在は気象系の研究室に所属しています。地学教育の空洞化を食い止めるために、当ブログを運営しています。このブログを通じて、地学教育の実態や、地学の魅力をお伝えしていきます!
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