皆さんは、ニュース番組で「余震に備えてください」という言葉を耳にしたことはありますか?
大きな地震の後に高い確率でやってくる余震。
余震に備え、被害を最小限に食い止めるために、具体的に何ができるのでしょうか?
今回は、余震への備えとしてできることを、モルモットでも分かるように解説します!
余震に備えるために-場面を問わずにできる対策-
場面を問わず必要となる余震への対策として、以下のようなものが挙げられます。
地震が起こった際に安全な場所はどこかを確認する。
あなたがどこにいたとしても、余震は起こりえます。あなたがいる場所に応じて、安全な場所は変わります。
その場所で余震が発生した際に、どこが安全なのかということを考えておくことで、突然の余震にも対応することができます。
出口を確保しておく。
常に避難できるように出口を確保しておくことも大切になります。
地震が発生した際にはドアや窓枠が変形し、開かなくなることがあります。
常に避難できるようドアや窓をあらかじめ開けておくことで、閉じこめられる危険性を下げることができます。
災害時における家族のルールを再確認する。
災害が発生した時に家族でとる行動を改めて確認しておくことも大切です。
災害時に必ずしも家族で同じ場所にいるとは限りません。
さらには、災害時には電話が繋がりづらくなることも考えられます。
避難する避難所などを再確認しておくことで、そのような状況において混乱を防ぐことができます。
可能な限り外出しない。
不要な外出は可能な限り避けましょう。
災害時に慣れている場所にいる場合と、そうでない場所にいる場合とでは、安全を確保するまでにかかる時間は大きく変わってきます。
地震で大きな被害が出なかったからと言って油断は禁物です。
その地震が大きな地震の前触れであることも考えられます。
繰り返し地震が発生しやすいと言われている1週間程度は可能な限り外出を控えるとよいでしょう。
メンタルケアをする。
大きな揺れを経験すると、誰しも不安な気持ちになるものです。
地震による不安からパニックになったり、ストレスを感じたり…といったことは誰にでも起こりえます。
そのような不安は他の人と共有して、自分一人で抱え込まないことが大切です。
家族や友人、病院の先生などに相談するのが、必要な対処法であると言えます。
余震に備えるために-家でできる対策-
家にいる時に必要となる余震への対策として、以下のようなものが挙げられます。
すでに被害が出ているときには、無理して作業をしない。
地震によって家具が倒れたり、食器が割れたりといった被害が既に出ている場合には、焦って片付けを行うのは危険です。
外傷がない建物が安全であるという保証はありません。
一見、安全そうに見えても安全ではないということも十分に考えられます。
片付け中の二次災害も、過去の大震災では起こっています。
応急危険度判定などを行い、安全性が確認されるまでは、無理して片付けを行ってはいけません。
家具を固定し、落下しそうなものはあらかじめ下ろしておく。
揺れによって倒れてしまった、もしくは倒れる危険性がある家具は固定しましょう。
また、落下しそうなものはあらかじめ下ろしておくことで、さらなる被害を防ぐことができます。
防災セットを再確認し、いつでも取り出せる場所に準備しておく。
防災セットの確認は、常日頃から行っておくことがが不可欠です。余震が警戒される期間内になってからでも遅くはありません。
これまで以上に重点的に防災セットを確認しておくことが大切です。
首相官邸ホームページにより推奨されている防災セットは以下の通りです。
非常用持ち出しバッグの内容の例(人数分用意しましょう)
飲料水、食料品(カップめん、缶詰、ビスケット、チョコレートなど)
貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手
懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
衣類、下着、毛布、タオル
洗面用具、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレ
※乳児のいるご家庭は、ミルク・紙おむつ・ほ乳びんなども用意しておきましょう。
これらを詰めた防災セットを、玄関などの取り出しやすい位置に設置しておくことが大切です。
近くにヘルメットを準備する。
手の届く位置にヘルメットを用意しておくことも大切です。
重要なのは、揺れがきたその時にすぐ被れる、手の届く位置にあることです。
物置の奥に埋まっている…というような状況では、地震発生時には対応できません。
最近では、コンパクトながら揺れが来た瞬間に被ることができる折りたたみ式ヘルメットも普及しています。
それらを手の届く位置に携帯し、揺れに備えましょう。
状況に応じてブレーカーを落とし、電源プラグを抜いておく。
地震により停電が発生した場合には、電気が復旧した際に火災が起こることがあります。
また、破損した電気機器に電気が流れることによって火災が発生することがあります。これを通電火災と呼びます。
通電火災を防ぐために、停電発生時には電気機器の電源を切り、電源プラグを抜いておく必要があります。
また、避難する際にはブレーカーを落としてから避難することも忘れてはいけません。
湯船に水を張っておく。
地震が発生した際には、断水することも考えられます。
過去の東日本大震災や熊本地震などでは多くの世帯で断水が発生しました。
余震が警戒される期間においては、湯船に水を張り、断水に備えることが必要です。
余震に備えるために-外出先でできる対策-
家にいる時に必要となる余震への対策として、以下のようなものが挙げられます。
その場所の避難経路を確認する。
慣れていないところで避難が必要となった時に、避難経路を確認している場合とそうでない場合とでは、避難にかかる時間に大きな差が出ます。
さらに、職場や学校などの慣れた場所であっても、いざ避難するとなると避難経路が分からないというケースもあります。
避難が必要となった時に迷わずに避難できるように、避難経路は確認しておきましょう。
エレベーターは可能な限り使用しない。
エレベーターを使用中に地震が発生した場合、エレベーター内に閉じ込められてしまう危険があります。
余震が警戒される期間内は可能な限り使用を控えた方がよいといえるでしょう。
職場や学校では、防災グッズの位置を再確認する。
職場や学校などの慣れた場所であっても、防災グッズの位置を把握している人は少ないのではないでしょうか?
職場や学校で限られた人しか防災グッズの位置を把握していないのであれば、それは大きな問題です。
非常時には、必ずしもそのような人がその場に居合わせるとは限りません。一人であることも考えられます。そのような状況下では、当然のことながら、一人での行動が必要となります。
一人であっても適切な行動を取れるよう、防災グッズの位置を把握しておくことは不可欠です。
地震が起こった際には慌てず、周りをよく見て行動する。
地震が発生した場所が公共の場であれば、一人の行動が公共の場を混乱させてしまうこともあります。
地震による恐怖で叫んだり、走り出したり人がいたら、公共の場はパニックに陥ってしまうでしょう。
また、パニックに陥って周りが見えなくなり、交通事故が発生してしまった事例も過去には存在しました。
地震が発生した際には落ち着いて、取るべき行動を考えましょう。
その場所が公共交通機関や商業施設などであれば、係員の指示に従いましょう。
まとめ-余震に備えるために-
余震に備えるためにできることを場面別にまとめて説明させていただきました。
これらは、ちょっとした心がけでできるものばかりです。
また、これは余震が警戒される期間内に限らず、常に心がけられるものでもあります。
大地震はいつ、どこで起こっても不思議ではありません。
災害大国・日本で生きるためにも、常日頃からこれらのちょっとした心がけをしていくことが大切です。