大地の疑問

【山は太陽に近いのになぜ寒い!?】標高が上がるほど気温が下がるのはなぜ?図解で簡単に解説!

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ちーがくん
ちーがくん
はかせ!ひとつ素朴な疑問を共有させてください。
山の上の方が太陽に近いのに、山の上の方が気温が低いですよね?これってどうしてですか?
例えば冬にストーブにあたる時には、熱源であるストーブに近い方が暖かいように、太陽に近い山の上の方が気温が高くなるはずだと思うのですが…。
はかせ
はかせ
いいところに気がついたな。確かに太陽をストーブのような熱源と考えたら不思議じゃな。
しかし、山の上の方が気温が低いのにはしっかりとした意味があるんじゃ。
よし、今回はその疑問を解決しよう!

山の上の方が太陽に近いのだから、山の上の方が気温が高いはず…なのに実際には山の上の方が気温が低くて、混乱したことはありませんか?

本記事を読めば、そんな疑問を図解で解決することができます。

今回は、山の上の方が太陽に近いのに気温が低い理由について、モルモットたちと一緒に学んでいきましょう!

山の方が太陽に近いのに、平地よりも気温が低い!?

はかせ
はかせ
まずは改めて状況を整理してみよう。夏のある日の状態を図に再現してみたぞ。
ちーがくん
ちーがくん
この状況が僕からするとちょっと不可解です!
何で太陽から近い山の上の方が涼しくて、地上の方が暑いんでしょうか?
はかせ
はかせ
夏の暑い日には標高の高い場所を避暑地にするというのも同じことじゃな。
その理由を知るために、太陽の熱で気温が上昇する仕組みを押さえよう。

太陽の熱で気温が上昇する仕組み

はかせ
はかせ
太陽とストーブの大きな違いは、その温めている対象が違うということじゃ。
ストーブは空気を直接熱しているんじゃが、太陽の熱は空気を直接熱するのが苦手なんじゃよ。
ちーがくん
ちーがくん
太陽の熱は空気を直接熱するのが苦手!?
どういうことですか?
はかせ
はかせ
太陽光が地球に降り注ぐとき、あたかも空気を直接温めているような感じがするが、実際にはそうではない。
太陽光は空気ではなく、まずは地面を温めるんじゃ。それによって温まった地面が、空気にじわじわと熱を与えることによって、気温が上がるというわけなんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
そうなんですか?
太陽が空気ではなく地面を温めているっていうのは、ちょっとにわかには信じ難いですね。
はかせ
はかせ
その証拠に、12時と14時の気温の違いがあるぞ。
もし太陽光が空気を温めているのであれば、太陽光が真上からあたる12時が最も気温が高いはずじゃろう。
ちーがくん
ちーがくん
あっ、確かに!
けど実際にはそれより少し遅い14時の方が気温が高いですよね。
はかせ
はかせ
それこそがまさに太陽光が空気ではなく地面を温めているからなんじゃ。
太陽光が地面を温めて、温めた地面が空気を熱する。このプロセスにおよそ1-2時間ほどかかるので、12時の気温よりも14時の気温の方が高い場合が多いというわけなんじゃ。
ちーがくん
ちーがくん
なるほど!納得しました!

温められた空気が上昇すると…

はかせ
はかせ
こうして温められた空気は、周囲よりも密度が小さいために上昇を始めるんじゃ。
はかせ
はかせ
「【見えないものを可視化!】気圧の考え方」でも教えたように、山の上など高度が上がるにつれて気圧が低下し、空気が膨張するんじゃ。空気が膨張するということはどういうことか分かるかな?
ちーがくん
ちーがくん
えっ、空気が膨張したってことは、体積が大きくなってるんですよね、っていうことは…
はかせ
はかせ
体積が大きくなったということは、周囲の空気を押したということ、周囲に対して仕事をしたと言い換えられるな。
周囲に対して仕事をしたということは、エネルギーを使ったということ。すなわち温度が低下するんじゃ!
ちーがくん
ちーがくん
なるほど!ということは空気が上昇するほど空気が膨張して、温度が低下するんですね!
あっ、だから山の上の方が気温が低いんだ!
はかせ
はかせ
そういうことじゃ。
これで太陽に近い山の上で気温が低い謎が解けたじゃろう。

まとめ

はかせ
はかせ
今回は、山の上の方が太陽に近いのに気温が高い理由について解説したぞ。
温度が上昇する仕組みの違いを知れば、納得してもらえたのではないかと思うぞ!
ちーがくん
ちーがくん
太陽とストーブ、それぞれ温めていたものが違ったんですね!すごく納得しました。ただなんとなく考えているだけだと理解が及びにくい部分なので、知れてよかったです。
はかせ!今日はありがとうございました!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

地学系大学院生ブロガー/気象予報士
ちーがくん
地学教育を普及させるために文系コースから高3で理転した大学院生です。大学では地球科学を専攻し、現在は気象系の研究室に所属しています。地学教育の空洞化を食い止めるために、当ブログを運営しています。このブログを通じて、地学教育の実態や、地学の魅力をお伝えしていきます!
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